私の地元では、知る人ぞ知る桜のお花見スポットがあります。細い道路に沿った並木道なので、「スポット」とは言えないかもしれませんね。
表道路から少し山に入ったところから始まるその小道は、尾根の中をひたすら細道が、その尾根を抜けて次の街へ出るまで、続いているというものです。ぎりぎり2車線が確保されているものの、くねくねと曲がっていて、大変見通しも悪いです。沿道に大したものがあるわけでもないし、普段その道を利用する人はあまりいません。
ところが、桜の花の咲く季節になると、道の事情は一変します。道路両側の、道に覆いかぶさるように伸びた並木は、すべて桜の木なのです。つまり、山の中のただの抜け道は、長く続く桜のトンネルになります。こうなると、周辺住民はみな「お花見に行こうよ」と言って車に乗り込むことになります。
山道の入り口に入ります。2、3の桜がもう見え始めています。進んでいくと、もう視界が満開の桜です。桜の散るころに行くと、ゆっくりと道を進む車のフロントガラスに、桜の花びらがふわあっと降り注ぎ、何とも言えない美しさです。道の細かいカーブも、数メートルごとに全く異なる景観を作り出す役割を、見事に果たしています。対向車にも、助手席にスマートフォンを構えた人の姿が見えます。みなお花見に来ているのです。
山道に春だけ出現する桜のトンネル、ぜひ家族で、車に乗って毎年通りたい場所です。
フロントガラスに飛び石保護フィルムを貼って、万が一の際の対策としています。透明度が高くて車検にも対応しているので、とても助かります。カーフィルム専門店で飛び石保護フィルムが選べます。